細川家史料調査

昭和四十九年五月八日から十三日まで、熊本大学附属図書館において、財団法人永青文庫所蔵の細川家史料の調査を行った。「大日本近世史料 細川家史料」編纂に必要な史料を選定し、借用するための調査であった。
 今回は、寛永十年以降の忠興・忠利・光尚の書状類を調査すること、およびこれらの書状の案文類を調査すること、細川家重臣中の有吉・米田・小笠原などの各家の文書記録類を探索することに主眼をおいたが、有吉・米田・小笠原などの各家については、現地においても確かな伝聞を得ることができず、永青文庫に所蔵されている写本類の中に、これら各家の家伝の史料の一部を謄写してあるのを発見したに止まった。なお今回借用した史料は左の如くである。
御神庫文書

『東京大学史料編纂所報』第9号